ぶりこの日記

50代半ば…大人の真ん中です。日々の出来事や思いを綴っています。

認知症の母への接し方

おはようございます。ぶりこです。

 

2~3年前に発症した(と思われる)母の認知症ですが、そんな母への接し方について最初の頃は本当に試行錯誤の連続でした。

 

何度も同じことを聞いてくる、さっき言ったことをすぐ忘れる…くらいならまだいいのですが(いや、正直かなりイラつきましたが)、母のためによかれと思って買ってきたものをことごとく捨てられた時(本人にはまったく悪気はない)は心底泣けてきました。

 

手芸や編み物が得意だった母によかれと手芸キットや毛糸を買ってきたり、本が読みたいと言われりゃ、面白そうな本を何冊も買ってきたり。

 

しかし、ことごとく裏切られるんです。まったく手つかずのまま押し入れの奥にしまわれていたり、ゴミ箱に捨てられているのを発見した時は本当にガッカリしたものです。

 

最初は、本人も「ありがとう!がんばる!」と意気揚々なのですが、やる気が起きないみたいなんです。

 

そうそう、「着る服がない」と言われるので、「一緒に買い物に行く?」と誘っても、「めんどくさい」と言って行こうとしないので、あれこれ服を買ってきても、趣味に合わないのか、ことごとく捨てられました。何度も言いますが、本人は娘に買ってもらったことを忘れるので、「なんでこんなもの」と思って捨てちゃうんでしょうね。

 

そう、この「めんどくさい」「やる気が起きない」ことこそが認知症の症状なんですよ。「このままじゃ認知症が進んじゃうよ」と強い口調で説得しようとしたこともありました。そのたびに、母は「このままじゃダメなんだね」としょぼんとしていました。今思うと、これがいけなかったのでは…と思うこともあります。

 

そもそも「よかれ」と思ってこちらが用意したものは、あくまでもこちらがそう思っていただけで、押し付けに近いものがあったんじゃないかなとも思うんです。

 

なので、今の状態を受け入れようと思うようになりました。認知症がこのまま進んだとしても「しょうがない」と思うようにしました。これが病気なんだなと。

 

なんとか進行を食い止めなきゃとあれこれやっても、うちの母の場合はことごとく効果がなかった。

 

もうね、自然に任せます笑

できないことを押し付けても、母も落ち込むし、私も落ち込みますから、そういうことはやめました。

 

今は、できることだけやってもらってます。なんとか自分で買い物にも行けてます。大好きなビールと出来合いのお惣菜と果物ばかり買ってますが、たまに肉や野菜を焼いたりはしています。あ、紙パンツとかトイレットペーパーとか洗剤とかの重いものは私がまとめて買って届けています。洗濯機も回せるし、干して取り込めています。トイレにも一応行けています(失敗は多々ありますが)。お掃除はヘルパーさんと私がやるようにしています。

 

今はもうそれで十分です。

忘れたら困ること(外から開けられなくなるので玄関の鍵は閉めてもロックはかけないとか、デイサービスのお迎えの時間とか)は、厚紙に太いペンで書いて、部屋中にベタベタ貼ってます。

 

大事なのは、こちらが一喜一憂しないことです。私もその都度疲れますし、母も不安定になります。

母は早起きですが、朝ごはんを食べるとすぐにもう一度寝て、お昼頃また起きるのですが、その時の認知症の症状がひどいです。わけわからなくなって、精神的にもかなり不安になってよく電話をかけてきます。

 

以前は、そんな状態の母にこちらも不安になって、「どうしようどうしよう」とオロオロしてたのですが、最近はこのパターンがわかるようになったので、まずは母がわからなくなっていることをゆっくり説明します(あくまでもシンプルに)。この時、「この前言ったでしょ」や「忘れちゃったの?」などとは決して言わず、「それはもう解決したから大丈夫!何にも心配しなくていい」、「今度行ったときにもう一度一緒に確認しよう」、「またわからなくなったら電話して」などと言って、安心させるようにしました。

 

そうすると、納得して忘れちゃうみたいで、もうその日は電話がかかってきません。最初の頃は私も叱るように話してたんで、不安を煽ってしまい、何度も何度も電話がかかってきていたのですが、最近は多くても2回で済んでます。

 

あくまでもうちの母の場合は…になりますが、今のところ何とかなっています。

これは、母のためを思い…というよりは、私自身を守るために見出した接し方です。

 

これから、どんな風になっていくのかわかりませんが、その時その時で、また考えようと思います。